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2018/08/17 up

不動産投資で年収4,000万円! ヘアメイク・佐藤アツキさん「フリーランスこそ投資の知識を身につけるべき」

text by 末吉陽子

撮影=小野奈那子

投資に関心はあるけど、学ぶ気力も時間もない。そんなフリーランスは少なくないでしょう。しかし、“頼れるものは我が身だけ”のフリーランスにとって、本業以外の稼ぎがあれば生活はより安定するはず。実際、投資術を積極的に学び、収入の大幅アップに成功したのが、ヘアメイクアップアーティストの佐藤アツキさんです。

有名芸能人からモデル、アスリートまで幅広い顧客を持つカリスマとして、業界で顔の広い佐藤さんですが、若かりし頃はお金で苦労した経験も。本業で成功してからもリスクヘッジのため、不動産投資に励んでいます。いまでは本業と不動産投資をあわせて年収4,000万円を稼いでいるそう。佐藤さん流のお金との付き合い方について聞きました。

月収10万円の下積み時代。1,000人に1人の成功を夢見て歯を食いしばった日々

――佐藤さんは、美容専門学校を経て21歳からヘアメイクのキャリアを積み、現在はフリーランスとして活躍されています。いま36歳でいらっしゃいますが、27歳で独立するまでの下積み時代はかなり苦労されたとか。

ヘアメイクの師匠のもと、アシスタントとして下積みをしていたのですが、丸1日働いて、休みも1カ月半のうち1日取れるかどうか。最初は月収10万円くらいでした。僕は、ストレス耐性があるほうですが、1年半で円形脱毛症が3つできたり、鼻血が止まらなかったり、身体はボロボロだったと思います。

独立前はさすがに月収も上がっていました……とはいっても5万円アップくらい。先輩とルームシェアしたり、給与日前は塩ご飯でしのいだりして、何とかやり繰りしていました。

――それは、かなり過酷ですね。それでも挫折しなかったのは、なぜでしょうか?

中学生のときから美容師を目指していて、働きはじめてすぐにヘアメイクに転じましたが、絶対に結果を出すと決めていたので、辞める選択はありませんでした。

ただ、成功する人はほんの一握り。感覚値ですが1,000人に1人いるかいないかだと思います。とはいえ、自分の頑張り次第で収入が何倍にもなることも知ったので、下積み時代は歯を食いしばろうと覚悟を決めていましたね。

――独立してからは、どのように顧客を開拓しましたか?

師匠からの紹介はなく、自力で開拓しました。たとえば、芸能プロダクションに足を運んで、作品集を見てもらうなどして売り込んでいました。当時は生きるために必死で、ハングリーに行動していたと思います。

そうしているうちに少しずつ仕事を振ってもらえるようになり、ある程度顧客が増えると、クチコミや紹介が広がって、次第に営業をかけなくても仕事が入るようになりました。

――地道な営業活動を続けたからこそ、カリスマヘアメイクアーティストとしてのいまがあるのですね。「成功する人は一握り」とのことですが、佐藤さんは他の人と何が違ったのでしょうか。

フリーランスになってからも、しっかり行動していたことが大きいかもしれません。行動していれば、結果が出るターニングポイントが必ずやってくるものです。ただ、最初はなかなか結果が出ないので、諦めて辞めてしまう人も多い。それを乗り越えて続けてきたからこそ、いまがあると思います。

ちなみに、その行動を後押ししていたのは、「独立から3年後にあたる30歳までに稼げなかったらヘアメイクを辞めよう」という覚悟です。30歳までに稼げなかったらセンスがないのだろうし、どんなにやる気があっても向いていない証拠かなと。でも辞めたくないから、全力で仕事に向き合うしかない。いい意味で自分を追い込んでいたのも、結果につながりました。

お金の必要性を痛感した最愛の母の死

――いまこうして活躍していらっしゃるということは、30歳までに結果を出せたということですよね。

そうですね。判断基準となるボーダーラインは、年収500万円に設定していました。月によって増減はありますが、一応30歳までにクリアできたんです。「これで一生ヘアメイクとして食べていける」と安心しましたね。

――仕事も順調な中、投資に興味を持つきっかけは何だったのでしょうか?

投資そのものよりも、お金の必要性を痛感したのが23歳のとき。唯一の肉親である母が、がんにかかってしまい、闘病生活にとてつもないお金が必要でした。母にできる治療はすべて受けてもらいたい。とはいえ、その頃の稼ぎは月10万円程度しかありません。その少ない稼ぎで、がんに効く薬草などを購入していましたが、もっといろいろしてあげたいのにお金が足りない。

「なんて無力なんだ」と愕然としました。母はがんの告知から3年半で帰らぬ人に。お金を稼いで親孝行したかったのに、それが満足に叶えられなかった。最愛の人を失ったときの後悔が、お金への関心につながりました。

――若い頃の痛烈な経験がいまにつながっているのですね。佐藤さんのように本業で成功されていても、先行きは不安なものでしょうか?

どんな職業であっても、稼ぐ手段が1つしかないのは、リスキーかなと思います。さらにフリーランスともなると、病気やケガで仕事ができなくなったら収入はゼロ。いまはよくても、いつか仕事がなくなる日が来るんじゃないか、という不安はつきまといます。ヘアメイクの仕事が好きで、長く続けたいからこそ、もう1つお金を稼ぐ柱が欲しいと考えたんです。

不動産投資で目指すは頼れる父親! 「子どもにはどんな選択肢も諦めてほしくない」

――ヘアメイクが好きだからこそ、仕事を続けるために別の収入源を見つけようと。

はい。好きな仕事を追求すればするほど、他に収入の柱がないと安心できないんじゃないかなと。本当に好きなことをしたかったら、土台となるモノが必要で、それをどうやって作ろうかと考えるべきだと思います。

何が一番効率よく、自分にフィットするかを考える。僕はたまたま不動産投資が合っていましたが、投資にもたくさんの種類があります。あと、結婚して子どももいるので、不動産投資なら僕に何かあっても、家族に資産をしっかり残せます。死亡保険だけでは、いつか目減りしてなくなりますが、不動産投資は空室にならなければ、半永久的にお金が入り続ける。そのほうが、家族は楽かなと思います。

――ということは、どちらかというと不動産投資はご家族のために?

そうですね。不動産投資をはじめたのも、子どもが生まれてすぐの頃でした。僕自身が病気になって働けなくなるような不測の事態はもちろんのこと、妻にも楽な生活をさせたいし、子どもの教育に関しても「お金がないから無理」とは言いたくないんです。たとえば、本人が留学したいとか、私立の医学部に進みたいと思ったら、資金面をしっかり支えて絶対叶えてあげたい。今年、二人目の子どもが生まれるので、さらに気合いが入っているところです。

――父親としての覚悟をひしひしと感じます。ただ、独身フリーランスの場合、やりがいを追うあまり、お金をないがしろにしがちな人も多いかもしれません。

やりがいがあって、仕事に邁進しているのなら、収入アップのチャンスが広がっている証拠です。動いただけ稼ぎに反映されますし、夢や目標を叶えやすいかもしれません。

ただ、そうした行動を支えるためにも、やはりお金が必要だと思うので、稼ぎ方の工夫にも目を向けるといいかもしれません。人生において必要なものがなんなのか、どうやったら手に入るのかを考えて動くと、望むものが明確に見つかるはずです。

ヘアメイクの仕事を生涯続けながら未知のビジネスにも挑戦したい

――ちなみに、佐藤さんは投資用不動産をどれくらい保有されているのでしょうか?また、家賃収入はどれくらいになりますか?

金沢と新小岩、北海道の東室蘭に3棟保有しています。家賃収入については、たとえば1棟目の金沢の物件は6部屋で、年間約250万円。そこから銀行へのローン返済や諸経費を支払い、手元に残る額としては、年間約100万円ほどです。

――フリーランスでも投資物件の融資がおりるものでしょうか?

いや、金融機関はかなりシビアでした。不動産融資を通して、フリーランスという属性の弱さを実感しましたね。一部上場企業のエリート社員とくらべれば低いかもしれませんが、決して低い収入ではないはず。ただ、収入が不安定なので、やはりハンデになってしまいます。

いろいろ勉強しようとしましたが、フリーランス向けの不動産投資の本はなく、セミナーなどに足を運んで知識を応用するしかありませんでした。結果的に融資は下りましたが、それも優秀な不動産会社に出合えたからです。ちなみに、こうした経験もあって、僕みたいに「不動産投資をしたいけど情報がない」と困る人が少しでも減ればと思い、今年書籍『フリーランス美容師でも年収4000万円稼げた不動産投資術』(ごま書房新社)を出しました。

――不動産投資をはじめてから、本業にいい影響はありましたか?

ありましたね。正直、いままで本業1本だった頃は、毎月「仕事のオファーの電話来るかな」と、いつも不安でした。そうした不安をずっと繰り返すので、精神衛生的によくなかったと思います。

いまは投資会社でセミナーをしたり、不動産投資のコミュニティを立ち上げたり、予期していなかった別収入も増えました。新しい人脈もできますし、不動産投資を通して世界が広がったんです。

――佐藤さんの行動力の高さに刺激を受けました! 最後に、今後の目標を教えてください。

ヘアメイクの仕事は好きなので、きっと生涯にわたって何らかのかたちで携わりたいと思っています。とはいえ、いまでも朝の4時半に仕事場に集合することもありますし、忙しい時期は1時間睡眠なんてことも。

さすがに、10年後も同じことをしていられるかというと厳しいので、本業はしたい仕事だけをしながら、不動産投資で収入を上げていければ理想的ですね。あと、最近『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(講談社)を読んで、会社を買収して新しい事業を手掛けるのも面白そうだなと思っています。

(取材・文:末吉陽子 編集:ノオト)

取材協力

佐藤アツキさん

1982年生まれ。東京都出身。美容専門学校から、都内の美容室に就職。原宿・表参道などの人気エリアでトップ美容師となる。さらに、ヘアメイクの分野でもアシスタント経験を積み、プロのヘアメイクアーティストとして独立する。雑誌やテレビ、広告、CMなどで活躍中の俳優、女優、アーティスト、モデルなどを多数クライアントに持ち、カリスマとして人気を博している。2017年に不動産投資をスタートさせ、フリーランスという属性ながらわずか5カ月で3棟のアパートを購入。https://ameblo.jp/a-sato1129/

この記事の筆者

末吉陽子

編集者・ライター。1985年、千葉県生まれ。日本大学芸術学部卒。コラムやインタビュー記事の執筆を中心に活動。ジャンルは、社会問題から恋愛、住宅からガイドブックまで多岐にわたる。
▼公式サイト
http://yokosueyoshi.jimdo.com/

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