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2017/02/03 up

テクノポップシンガーの収入源は何? あさちるの活動に迫ってみた!

text by 神田桂一

あさちるさん

目を引くピンクのヘアカラーとPOPなルックス。彼女の姿をテレビなどで見かけたことのある人もいるのでは? あさちるさんは、京都出身のテクノポップシンガー。奇抜で独特なジャパニーズ kawaii ファッションと、のどちんこが2つある特殊な声質で繰り広げる “はんなり京都弁トーク”を武器に、歌やMC、モデルなど、さまざまな活動を行っています。

2015年からは原宿にある「KAWAII MONSTER CAFE」のビジュアルアイコン “MONSTER GIRL” の「CRAZYあさちる」としても活動し、毎週水曜日はソロダンスショーも担当中。さらに類まれなる“持ってる”才能で、数々の大物とも共演を果たしています。共演者はタモリ、さんま、たけし、劇団ひとり、おぎやはぎ、さらにはゴールデンボンバーのPVにも出演するなど、枚挙にいとまがありません。

華やかな経歴のあさちるさんですが、その収支状況は一体どうなっているのでしょうか? あさちるさんに聞いてみました!

バンド活動が停滞……それなら一人でできるポールダンスに挑戦!?

――あさちるさんは、どういうきっかけで今の活動を始めることになったのでしょう?

もともと高校生のときに、JUDY AND MARYのYUKIさんにすごく憧れて、私もバンドをやりたいと思ったんです。ボーカルだったんですけど、何年か続けるうちに、ほかのメンバーが仕事や学校で活動が滞ってしまって……。私はやりたいのに活動ができなくなってしまった。これは人と何かやるより、自分だけで動いた方がやりたいことができるんじゃないかなと思って、ポールダンスを始めたんです。

――なぜ、ポールダンス?

一人でできるからと、ダンスにも興味があったからです。私は京都出身なので京都や大阪のポールダンスのイベントや、クラブイベントなどで活動を始めました。そうしているうちに、音楽を作っている人と知り合い、私が昔バンドをやっていたこともあって、「じゃあ1曲一緒にやってみようよ」という話になったんです。私は、テクノポップがやりたいと思っていたので、1曲まず作って。でも、それを京都だけでリリースしても限界があるじゃないですか。それで、東京に行った方がいいのかなと思って来ました。それが3年前。右も左もわからず、とりあえず来てしまって、今ここにいます(笑)。

――売り込むにしても、お金を稼がないと厳しいですよね。どうやって生計を立てていたんですか?

まずは京都にいたときにためていた貯金を切り崩しつつ暮らしていました。始めの半年くらいは仕事も何をしていいかわからなくて。でも自分を売り込まないといけないから、ライブハウスやクラブを中心にいろんなところに行ったり、いろんな人に会ったりは常にしていました。クラブでライブをしたり、サンプルCDを作って配ったりも。ただ、ライブはやればやるほど赤字になるんです。自分がファッションを売りにしているので、毎回違う衣装を着たくて、たくさん買ったりするから。

――その間の収入はどうしていたのでしょう?

お金を稼ぐのに仕事をしないといけないので、いろんなバイトを始めました。憧れの原宿近辺で。ラーメン屋さんとか服屋さんとかカフェとか。服屋さんはポップアップショップだったので、ラフォーレ原宿の1階の入り口や、伊勢丹で売り場に立ったり。そうやって現在にいたります。活動が軌道に乗ったとはまだ自分では言い切れないですけど、早く乗れるようにがんばりたいです(笑)。

これまでの経歴を話すあさちるさん

原宿のカフェでのバイトをきっかけに、活動の幅が広がる

――今、何か活動を軌道に乗せるためにやっていることはありますか。

今、働いている原宿の「カワイイモンスターカフェ」が自分の活動の発信もできる場所なので、ツイッターやブログで活動報告などを積極的に行っています。テレビの取材も来るカフェでもあるので、取材対応をさせてもらったりして、徐々に知名度が上がったら良いなと考えています。おかげさまで、段々テクノポップシンガーとしての収入が基盤になってきているところです。こうした場所を見つけられたのは、本当にラッキーだと思います。

ちなみに、カフェでは「クレイジーあさちる」の名前で働いています。モンスターガールの衣装を着てお客さんと一緒に写真撮ったり、お出迎えして、お席までお連れしたり。私一人のダンスショーも披露させて頂いております。興味のある方は一度遊びに来てください!

――あさちるさんは過去に大物芸能人との共演も果たしていますが、それも自分から売り込んだ結果ですか?

カフェには番組の取材でお笑い芸人の方が来てくださることがきっかけになることが多いですね。ただ、私は“原宿のモンスター”だからか、よく捕獲されるんです(笑)。たとえば最近だと、一人で竹下通りを歩いていたときに取材っぽい人がいきなりバッと来て、「あなたのファッションは何なんですか? かわいいと思っているんですか?」と、いじわるな感じで聞かれて。私はそのときにイラっとしてしまって、「これがかわいいと思ってます。むしろかわいいと思えないあなたがダサいと思います」みたいなことを言っちゃって。そうしたら、その人は某テレビ局の人で、自分に自信のない10代の女の子たちに向けた番組の特集のメインインタビューに決まりました。

また、あるときも原宿を歩いていたらスタッフさんに「家に行っていいですか?」と声をかけられて。「家、ついて行ってイイですか?」という番組だったんですが、おぎやはぎさん、ビビる大木さんが私の家に来てくれました。私のちっちゃいベッドに4人で座って(笑)。しかもその番組、枠移動して初回の放送だったんですよ。

笑顔のあさちるさん

意外とやりくり上手? あさちるさんの収入状況

――すごいですね! 本業のほかにカフェやテレビ出演などもあると、収入は結構あるのでは?

ギリギリですね。かろうじて服は満足に買えるくらい。服代は月に5万円くらいなんですけど、そこは食費を削ってでも絶対に買います。派手なファッションが自分の強みでもあるので、この姿は譲れません。服は古着より新品の方が多いんですけど、安くて新しい服を探すのが得意ですし。その代わり食費は2万円くらいに抑えています。でも自炊はしてなくて、まかないを食べたり、コンビニでおにぎりを1個買って食べたりとか。私、少食なので、それで問題ないんです。ピンクの髪は美容院のカットモデルをしていることもあって、お金がかかりません。

――お金の使い方にメリハリをつけているんですね。

主な出費は、一人暮らしをしているので家賃と光熱費で10万円、ファッションと食費で7万円くらい。結構うまくやりくりしているつもりです。家には服しかないですが。テクノポップシンガーとしての収入とカワイイモンスターカフェの収入の2つで全体の収入の7割くらいです。残りはありがたいことに突発的な収録や撮影が入ることもあるので、それで諸々をまかなっています。

――年収は一体どのくらいに……?

年収は、まだまだ少ないですよ。同年代のサラリーマンの平均年収の半分よりちょっと多いくらいかな。全然、足りない! 私の場合、月によって落差があるので、稼いでいる月もあるかもしれないですけど、毎月じゃないので。確実に言えることは、会社勤めの方よりは休みがないということです。でも好きでやってますから、休みとか働いているという感覚はないに等しいですね。

――最後に、今後の目標をお願いします!

カワイイモンスターカフェをステップにして、ちゃんとテクノポップシンガーとして、またモデルやMCなどの活動をして、生計を立てていければそれが理想です。マルチになんでも貪欲にやっていきたいです。応援よろしくお願いいたします!

(神田桂一+ノオト)

取材協力

あさちるさん

あさちるさん

京都市中京区先斗町生まれ。老舗おばんざい屋の娘。原宿のカワイイモンスターカフェのアイコンガールとしてさまざまななメディアに出演。モデル、音楽など幅広いジャンルで活動中。
Twitter ID:@asachill065

この記事の筆者

神田桂一

フリーライター・編集者。一般企業に勤めたのち、週刊誌『FLASH』の記者に。その後フリー。雑誌は『ポパイ』『ケトル』『スペクテイター』『TRANSIT』などカルチャー誌を中心に活動中。ウェブは『やまもといちろうメルマガ』『本の雑誌』『cakes』、マンガ『アイアムアヒーロー』のリサーチなど。

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